【解説】産業廃棄物収集運搬「積替え保管あり」とは?メリット・要件・注意点まとめ

こんにちは。行政書士の小泉です。

今回は、産業廃棄物収集運搬業のうち「積替え保管あり」の許可について詳しく解説します。

積替え保管ありとは?

通常、産業廃棄物は排出場所から処理施設まで直送するのが原則です。

一方、「積替え保管あり」の許可を取得すれば、
自社施設にいったん産業廃棄物を保管し、後日まとめて処分場へ運搬することが可能になります。

積替え保管のメリット

メリット内容
✅ 運搬効率の向上少量廃棄物のたびに運ぶ必要がなくなる
✅ コスト削減燃料代・人件費の節約につながる
✅ 環境負荷の低減排気ガスの排出量削減にも貢献
✅ 資源の有効活用有価物を抜き出してリサイクルも可能

申請の難易度と期間

ただし、この許可は通常の収集運搬許可よりも申請難易度が高く
審査期間も半年〜2年程度かかることがあります。

また、自治体ごとに判断基準が異なるため、
「要件を満たしていれば必ず許可が下りる」というわけではありません。

積替え保管あり許可の主な要件

以下に代表的な要件を整理しました。

① 積替え保管基準の遵守

  • あらかじめ運搬先(処分場など)が決まっていること
  • 保管量が「1日あたりの平均搬出量×7日分」以内であること
  • 廃棄物の性状が変化する前に搬出すること

② 周囲に囲いを設ける

  • 高さ3m程度の鋼板やブロックで囲うこと
  • 出入り口には施錠可能な門扉を設置

③ 掲示板の設置

保管施設内の見やすい場所に、以下の情報を明示した掲示板を設置する必要があります。

  • 積替え保管場所である旨
  • 保管する廃棄物の種類
  • 管理者名・連絡先(部署名・電話番号など)
  • 最大保管高(容器を使わず屋外保管する場合)

④ 管理事務所の設置

保管場所の維持管理を行うための専用の事務所が必要です。

⑤ 環境対策の実施

  • 不透水性(アスファルトやコンクリート)床面の整備
  • 汚水対策としての排水溝や流出防止設備の設置
  • 飛散・流出・浸透・悪臭防止措置の実施

⑥ 害虫・害獣対策

ネズミやハエなどの害虫・害獣が発生しないよう防除対策も必須です。

まとめ|積替え保管あり許可は慎重に計画を

積替え保管ありの許可は、大きな利点がある一方で、要件も厳しくハードルが高い手続きです。
「何から始めればいいか分からない」「申請が通るか不安」という方は、ぜひ専門家へご相談ください。

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