建設業許可で認められる請求書とは【埼玉県の手引きをもとに解説】

はじめに

建設業許可の申請では、経営経験や実務経験を証明するために請求書の提出が必要な場合があります。しかし、どんな請求書でも認められるわけではありません。

今回は埼玉県の手引きをもとに、建設業許可で認められる請求書の条件を解説します。

経管と専技で必要な請求書の内容が違う

請求書が必要な場面は主に2つあります。

経営業務の管理責任者(経管)の証明:
建設工事の請負であることがわかる請求書であればOKです。業種は問いません。

専任技術者(専技)の証明:
証明したい業種の建設工事であることが明確にわかる請求書が必要です。経管より厳しい条件です。

工事実績の証明書類

工事実績を証明するために、以下の書類を提出します。

土木一式工事・建築一式工事以外の専門工事の場合:

  • 契約書・請求書・注文書等で工事内容が明記されているもの
  • 入金記録のある預金通帳の写し

土木一式工事・建築一式工事の場合:

  • 請負契約書の写し
  • 入金記録のある預金通帳の写し

証明に使用する請求書の注意点

① 工事内容が明記されていない
現場名の記載しかないものは認められません。「○○現場」とだけ書かれた請求書はNGです。内装工事・防水工事など、工事の内容が書かれている必要があります。

② 人工代(ニンク)のみの請求書
「人工代 ○○円」のみの請求書は経管・専技ともに認められません。
理由は、人工代は「請負」ではなく「労務の提供」にあたるからです。また建設業務への労働者派遣は労働者派遣法により禁止されています。

③ 業種が判断できない
専技の証明では、証明したい業種の工事であることが明確にわかる必要があります。「内装工事一式」「防水工事一式」のように業種名が入っていれば、埼玉県の実務上は問題ないケースがほとんどです。一方、「工事一式」だけでは業種が判断できないためNGとなります。

④ 土木一式工事・建築一式工事で請負契約書がない
土木一式工事・建築一式工事では、総合的な企画・指導・調整を要する工事であることを確認するため、請負契約書の提示が必要です。請求書だけでは認められず、請負契約書と入金確認資料のセットが必要です。

提出方法

原則、1月1件で1ヶ月分の経験として数えます。請求書の発行月で判断します。

請求書と入金確認資料を1ヶ月1セットにして提出します。

  • 発注者ごとではなく年月順に並べる
  • 複数件まとめて入金している場合は、その金額に合致する請求書の写しを全て間に挟むか、入金の内訳表を作成して間に挟む
  • 証明者が異なる場合(例:個人事業主として3年→法人役員として2年など)は、それぞれの証明者による請求書等の始月と終月を必ず入れる

埼玉県の省略ルール

確認資料の年月から次の確認資料の年月までの間隔が3ヶ月未満であれば、間の資料を省略できます。

○認められる例:
令和2年1月・4月・7月・10月・12月の5件を提示→各間隔が3ヶ月未満のため12ヶ月分として認定

×認められない例:
令和2年1月・5月・9月・12月の4件を提示→1月と5月の間隔が4ヶ月(3ヶ月未満でない)のためNG→1月、5月、9月〜12月の6ヶ月分のみ認定

まとめ

  • 経管は業種を問わず建設工事の請負とわかればOK
  • 専技は証明したい業種の工事であることが明確に必要
  • 人工代のみの請求書は経管・専技ともにNG
  • 請求書と入金確認資料は1ヶ月1セットで年月順に提出
  • 間隔3ヶ月未満なら間の資料を省略可能

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